2005年04月28日

綿流しにちょっと逆戻り。

梨花が殺された当日のことですが。

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「や、…夜分遅くに申し訳ありません。前原と申しますが、レナさんはいらっしゃいますか…?」

「礼奈は風呂に入っていますが、……あ、出たかな? ……礼奈。友達から電話だぞ。」

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高校二年生の娘を持っている父親にしては、夜遅くかかってくる男友達に対して、何も聞かないな、と思いました。

普通はもう少し反応するんじゃないかな?

と思います。

あっさりしすぎな感が。



もう一つ。レナが圭一と学校裏の水飲み場で話していたときのこと。

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「……ガス台にお鍋がかけてあって、その中にお味噌汁が入ってたの。中にはお豆腐が多分、一丁の半分くらい入ってたと思う。残りの半分は冷蔵庫の中にあったの。冷やっこにするつもりだったんだね。お皿に開けてサランラップがかけてあった。」

 そう言いながら、まるでそこに梨花ちゃんの部屋があるように、歩き回りながら説明する。

「でもレナ、…それが何だって言うんだ。」

「圭一くん、お味噌汁のお豆腐って、本当に最後の最後に入れるんだよ。

 つまり、お料理してた梨花ちゃんかもしくは沙都子ちゃんは、お夕飯の時間の直前まであそこに立って料理をしていたことになるの。」

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ここで、一つおかしなところがある。




オレの買ってきた料理の本「お料理一年生のはじめてクッキング」(主婦の友社)には、豆腐とわかめの味噌汁の作り方として、こう書いてある。




1、わかめはよく洗い、乾いたところを取り除き、食べやすい大きさにきる。豆腐は1.5cm角にきり、長ネギは小口切りにする。



2、鍋にだし汁を入れて強火にかけ、軽く煮立ったら、わかめ、豆腐を加え、中火にする。



3、味噌をだし汁少々でときのばす。



以下略。


すなわち、

どこにも、豆腐は最後に入れろ、とは書いてない。




よく考えれば、最後に豆腐を入れてひと煮立ちしたくらいでは、中まで温まっていないこともあるのではないか?



つまり、だ。

ここでレナは料理のことなどまったく知らない圭一(祟り殺し編参照)に対して、うそを言っている?



うそを言っていると仮定すると、その動機が必要だ。

つまりレナは、うそをつかなければならなかった。




うそをつかなければ、自分の推理の最初の方向性が決められないから。

ほかに推理の方向性を決めうるものがなく、時々鋭い圭一に対して、そういう中途半端な推理をすることは危険だと考えたから?


以上のことから推測するに。

レナは、梨花と沙都子が殺されたことをこの時点で知っていた。いやむしろ、目明し編での梨花の襲撃もレナがあおったものと考えれば、偶然に頼ったような襲撃の仕方にも説明がつく。……ような気がする。



あ、沙都子のあたりで無理が出てくるなぁ。

梨花が行って帰ってこなかったら、沙都子は多少警戒するだろうしなぁ。

のこのこやられに園崎家にはいかねーよな。



……むぅ……。



でも、梨花が沙都子に襲撃のことを教えてなかった、ってことにすれば、大丈夫かな?


レナと梨花は玄関で立ち話。沙都子は台所で料理。

レナは、祟り殺しの犯人は園崎家の魅音という情報をリーク。自分の推理を交えて話す。醤油が切れたのを知った梨花は、このときとばかりに襲撃を決意。ちょうどその日には学校で魅音=詩音にどつき倒されたこともあって、レナの話の信憑性は高いと梨花は判断した。沙都子を巻き込むわけには行かない。彼女は自分の大切な友人だから。話が聞こえていないのは好都合。園崎家に行くことだけ伝えて、魅音=詩音=祟り黒幕を殺してくればいい、と考えたのではないか。




あれ、いい感じじゃね?

あくまで、ここでレナがうそをついていた、つまり、味噌汁の作り方についてうそを言っていたならばの話ですが。

あと、味噌汁のことで方向性が決まるのは、梨花たちが家にいた時間。

つまり、味噌汁のことで、ぎりぎりまで家にいた=輿宮の町に遊びに行ったということはありえないという推理になっているので、ここが崩れると、梨花たちはどこに行っても不思議じゃなくなる。輿宮の町に遊びに行ったとも考えられるようになる。目撃者がいないのは不自然だけれど、その可能性は否定できない。つまり、園崎家に行ったと限定することができなくなるわけだ。そうすると、魅音=詩音が犯人だと決めることが出来なくなる。圭一を園崎家に行くように誘導することが出来なくなる、というわけだ。もしかすると、魅音=詩音が圭一を最後に*そうとするのも、レナの考えのうちだったのかもしれない。味噌汁のうそがばれたら、完全犯罪ではなくなるし。むしろレナにとっては圭一は死んだ方がよかったってことになるな。


しかも、味噌汁の点について、園崎家に圭一と行った時には言及していない。魅音=詩音は、梨花たちが自分の家に来た、と言われた時点で、「何で?」と聞く必要がなかったから。なぜか? 「何で?」と聞いたら、レナは「お醤油をもらいに来た」と答えるだけで十分だから。肝心の「いつ」きたのかは、このときには無視されている。「輿宮に遊びに行ったのかもしれないよ」ととぼけても、醤油の件があるから、言い逃れは出来ない。



つまり、どうあってもあの場では魅音=詩音は味噌汁の推理については、聞くことが出来ないわけだ。圭一より遥かに料理上手な魅音=詩音ならば、味噌汁の推理を聞けば、「おかしい」とすぐさま言えたのに。

その点について、どうにかして魅音=詩音が言及していれば、あの場でレナが梨花を襲撃に駆り立てた黒幕であると魅音=詩音は気がついたかもしれない。もしそうならば。



まぁ、あの場では「いつ」梨花たちが来たのかは重要ではなかったので、仕方がないか。




事実ではあるが、真実全てではない。

推理モノでよく使われる文章トリックですね。


・・・・・・「とんだ名探偵」、か。

黒幕が探偵やってたら、当たり前だけど犯人が捕まるはずがないよね?
posted by GIN at 22:37| 岩手 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | ひぐらしの鳴く頃に | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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