2006年01月28日

<教科書訂正>センター試験に出題 救済措置なし

 教科書通りに答えると、不正解になる――今年の大学入試センター試験で、英語リスニングテストに続きミスが明らかになった。文部科学省の27日の発表によれば、実教出版(東京都千代田区)の政治・経済の高校教科書に掲載されていたグラフに誤りがあった。類似したグラフが今年の大学入試センター試験で出題され、受験生が同社に問い合わせて判明した。この教科書で学んだ受験生が不利益を被った可能性があるが、センターは「問題と答え自体に誤りはない」などと救済措置は取らない方針だ。
 同省教科書課などによると、グラフは、日米英独仏のGDP(国内総生産)に占める公共投資の割合の推移を示した。実教出版が教科書に使う際、英米両国の国名を誤って逆に記載。検定でも訂正されなかった。
 センター試験では、5カ国のうち日米英3カ国の割合の推移を示したグラフを示し、正しい国名の組み合わせを答えさせる問題が出題された。配点は100点満点中3点。この教科書で学んだ生徒は、教科書通りに解答すると間違いとなる。
 同試験後の24日に群馬県の受験生から同社に問い合わせがあり誤りが確認されたため、同社が25日に文科省に訂正申請を提出。27日付で同省が訂正を承認した。この受験生は教科書通りに答えたため、不正解となったという。
 同社は「教科書への信頼を傷つける結果となり深くおわび申し上げる」と謝罪。同省教科書課の山下和茂課長も「教科書の誤りで一部の受験生が正答を得られなかったとすれば申し訳なく、心からおわび申し上げる」と陳謝した。
 また、大学入試センターは「大変気の毒だが、救済措置は正解を答えた受験生に不利益になり、救済措置は取れない」と述べた。
 同課などによると、この教科書は02年度の検定に合格。今年度は424校で6万6163冊が使用され、11社15冊中のシェアは12.6%で2番目に多かった。
 センター試験では昨年も、国語1の問題で、教科書と同一文章は避けるよう厳重チェックすることになっていたのにもかかわらず、1社の高校教科書に載っている評論文が出題されるミスがあった。【長尾真輔】
 ◇許されない理不尽な不手際
 誤った教科書を学んだ受験生が、センター試験で不利を被る。公平な扱いを受けるべき受験で、英語リスニングテストでの機器不具合や監督者のミスなどに続き、あってはならないことが起きた。今回判明した記載ミスからは、いくつもの疑問点が浮かぶ。
 教科書を使い始めて2年近くたつのに、なぜ出版社も文科省も、そして教育現場もこんな単純ミスに気づかなかったのか。実教出版は「校正は3回、あるいはそれ以上行った」と釈明する。
 しかし、問題のグラフは、公共投資割合の高い日本と低い米国に対し、70年代後半から80年代初めにかけて公共投資の割合が一気に低下する英国の動きが特徴的だ。これは79年に労働党から保守党に政権が移り、「サッチャー革命」で小さな政府づくりが進められた経緯を物語る。同省は「なぜこんな間違いに気づかなかったか。調査態勢を見直していきたい」と表明したが、後の祭りだ。
 一方、昨年の国語の出題ミスを受けて、大学入試センターは再発防止を約束した。しかし、再び15冊の政治・経済の教科書のうち1冊しか使っていないグラフと類似したグラフが出題されるという不可解なことが起きた。同センターによると、問題に使うグラフや写真、表が教科書に出ているかどうかの確認は、問題作成者に求めていなかったという。センターは「今後はすべてを見るようにしたい」と述べ、謝罪の言葉はなかった。
 大人たちの不手際のツケを受験生たちに負わせた形になった。将来を左右するセンター試験で、こんな理不尽なことが許されるわけがない。【長尾真輔】
(毎日新聞) - 1月27日21時18分更新

センター試験 リスニング不具合プレーヤーの傾向と対策

 ICプレーヤーの不具合が相次いだ、大学入試センター試験の英語リスニング(聞き取り)テスト。21日の試験で457人が再テストを受け、28日には再試験が行われる。これだけのトラブルが発生した問題のプレーヤーとは、いったいどんな機器なのか。【野島康祐】
 入試センターは試験前、ICプレーヤーの詳細をほとんど公表しなかった。25日になって、製造・管理費で総額約16億円をかけ、約61万台を準備したことを明らかにした。1台当たり約2600円。しかし、肝心のメーカー名については「試験問題の秘密を守るため明らかにできない。試験用紙を印刷した業者名を公表できないのと同じこと」と説明した。
 リスニングテストは、受験生が1台ずつ配布されたICプレーヤーに、試験問題の音声が記録されたメモリーを入れて再生する。入試センターによると、プレーヤーとメモリーのセキュリティーが一致しないと再生できない仕組みで、いずれも同じメーカーが製造した。
 入試センターは機器の基本仕様を複数のメーカーに示し、各社の提案書を比較。音質や経費などの面から選んだメーカーと随意契約を結んだという。関連業界内ではメモリーの形状などから、このメーカーは特定されている。だが、同社幹部は「入試センターが公表しないのに製造したとは言えない。不具合をゼロにしたいという気持ちをないがしろにしているわけではない」と話した。
 入試センターは26日、今回のトラブルに関する苦情について「例年同様の問い合わせはあるが、ICプレーヤーに関するものは特に聞いていない」(広報担当)と話した。しかし、試験本番でトラブルに巻き込まれた受験生や関係者を中心に、不満や不信の声は広がっている。
 再テスト、再試験の受験者は、全受験者(49万2596人)の0.09%強。04年実施の試行テスト(3万5365人受験)での不具合発生率0.05%(18件)を大きく上回った。東京都立戸山高校の佐藤徹校長は「こんなに多くの不具合が発生したのには驚いた。リスニングテストは全国の校長会の要望で実現したが、機器に雑音が出たり、きちんと動かないなんて論外です」と憤慨する。
 大手予備校の駿台予備学校では、センター試験後、お茶の水校(東京都千代田区)の生徒約670人にアンケートしたところ、「イヤホンが聞こえにくかった」「隣の受験生の音漏れが気になった」など、機器の問題点を指摘する声が大半を占めた。「試験前の事前説明が長すぎて、集中力が切れかかった」という声も目立ったという。
 一方、河合塾の担当者は、監督官が機器の不具合を訴えた受験生に再テストを受けさせない不手際があったことについて「受験生は緊張状態にある。トラブル時には挙手が認められていても勇気が必要だし、周囲は集中力が切れかねない。来年度からは安心して受験できるようにしてほしい」と話した。
 入試センターは来年度も、今年と同じメーカーに機器を発注することを決めている。今後、不具合の原因などについてメーカー側から報告を受けたうえで、改善策を検討するという。
(毎日新聞) - 1月27日17時49分更新


なんだかなー。

センター試験に絡んだ業者との癒着とかが見えてきそうな感じですね。

毎年50数万台、しかも時期は決まっている……結構な利益を生み出す金の卵じゃないですか?

現代社会の問題もそうです。

>一方、昨年の国語の出題ミスを受けて、大学入試センターは再発防止を約束した。しかし、再び15冊の政治・経済の教科書のうち1冊しか使っていないグラフと類似したグラフが出題されるという不可解なことが起きた。

なんとも不可解なことです。

さて、これからセンター試験はどうなる?


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posted by GIN at 10:26| 岩手 ☁| Comment(0) | TrackBack(1) | 日々のニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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教科書をつついて大学入試センター試験を出す?
Excerpt: 再び出てきた大学入試センター試験の不公平問題である。27日付毎日新聞に依ると、先頃行われた大学入試センター試験の政治経済で出題された問題で、「教科書通りに答えると不正解になる」という事態があったらしい..
Weblog: 時評親爺
Tracked: 2006-01-28 10:56
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